ポケットモンスターSPECIAL 第1章
第1章は、漫画ポケットモンスターSPECIALにおける物語の1つめのまとまり。ポケットモンスターSPECIAL第1巻~第3巻に収録。話数は第1話"VSミュウ"~第40話"VSリザードン"までの40話。
世界観
舞台となるのはポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウバージョンに登場するカントー地方。登場人物や地形などもほぼゲームと同じだが、ジムリーダーの半数以上がロケット団に加担している。オリジナルキャラが登場せず、人物がほぼゲームどおりなのが本章の特徴。
主人公はレッド。他の章とは違って旅の目的ははっきり定まっていないが、「究極のトレーナーを目指す」「ポケモンリーグで優勝する」「ロケット団を倒す」などが最終目標として挙げられる。グリーンやブルーは基本的には脇役として描かれる。両者とも第2章以降のキャラクター性と異なる。
ストーリー
偉大なトレーナーを輩出してきた町・マサラタウン。ここにレッドという一人の少年がいた。レッドは年齢の割にポケモンバトルがかなり強く、近所の同年代のトレーナーにバトルの腕前を披露しては有頂天になっていた。そんなある日、レッドは「幻のポケモンが出る」という噂を聞きつけて近くの森に出かける。そこでレッドは見知らぬ少年・グリーンとミュウがバトルしているのを見かける。成り行きでレッドはミュウと戦うが全く歯が立たないままに逃げられてしまい、かなり落胆する。レッドはもっと強くなろうと決心し、オーキド博士の研究所を訪れる。オーキド博士はレッドのトレーナーとしての可能性を見抜いてポケモン図鑑を与え、強くなるためにカントー地方を回って旅をしてみてはどうかと提案する。こうしてレッドの冒険は始まった。
登場キャラクター
第2章以降も登場するキャラクターについては、本章時点でのあらましを述べる。
詳細は各キャラクターの個別ページや該当節を参照。
主人公
- レッド
- マサラタウンに住む元気で明るい少年。ポケモンバトルが得意。ポケモンのレベルが低くても工夫と発想でパワー不足を補い、実力以上の力を引き出す。バトル以外の面ではどこか抜けているところがある。
その他の登場人物
- グリーン
- マサラタウンに住むオーキド博士の孫。レッドとは対照的にクールで戦略的。ポケモンバトルの腕はレッド以上。だがポケモンへの愛情が欠けていると指摘されることもある。レッドいわくイヤミなやつ。ポケモン育成が得意。
- ブルー
- マサラタウン出身の少女。親とはぐれて1人で生活しているという。明るい性格に見えるが、裏では人を騙したり物を盗んだりしている。「女であることを武器にする」というのがモットーで、レッドに色仕掛けをして骨抜きにしていた。
- オーキド博士
- マサラタウンに住んでいる学者で、グリーンとナナミの祖父。偏屈で頑固なじいさんだと言われている。ポケモン図鑑を発明し、レッドとグリーンを旅に送り出した。ポケモントレーナーの資質を見極める能力があり、実力を認めた者にしか図鑑は渡さない。昔は凄腕のトレーナーで、ポケモンリーグで優勝したこともある。しかし今では老齢のためバトルの実力は低下ぎみ。詳しくはオーキド博士#マンガにおけるオーキド博士節を参照。
- ナナミ
- グリーンの姉。グリーンとは違って温和な性格。マサキの研究を手伝う。オーキド博士のラッキーである「ラキっち」を連れている。詳しくはナナミ#マンガにおけるナナミ節を参照。
- タケシ
- ニビシティのジムリーダー。岩タイプの使い手。半裸でバトルしている。ジムの中はプロレスのリングのようになっている。主峰のイワークがレッドのピカの電撃を喰らって倒される。カスミやエリカと並んで正義のジムリーダーと呼ばれる。詳しくはタケシ#マンガにおけるタケシ節を参照。
- カスミ
- ハナダシティのジムリーダー。水タイプの使い手。ハナダシティ中心部の豪邸に住むセレブである。「おてんば人魚」という異名のとおり、明るく活動的。レッドのフシギダネを水技で余裕で撃退するほどの実力の持ち主。レッドに入れ込んでいる。詳しくはカスミ#マンガにおけるカスミ節を参照。
- エリカ
- タマムシシティのジムリーダー。草タイプの使い手。和風で風流なお嬢様で、弓道をたしなむ。移動のときは大名行列のように人を引き連れ、籠に乗って運んでもらう。タマムシシティのポケモンバトルの精鋭軍団を引き連れている。タマムシ大学の人気講師でもある。バトルでは「さりげなさ」を重視しているという。正義のジムリーダーの中でもリーダー格である。詳しくはエリカ#マンガにおけるエリカ節を参照。
- マサキ
- ポケモン転送システムの開発者。コガネ弁(関西弁)でしゃべる。ポケモン評論家だったり協会役員だったりと顔が広く、バトルについても詳しい。詳しくはマサキ#マンガにおけるマサキ節を参照。
- フジ
- シオンタウンに住む老人。親を失ったり捨てられたりしたポケモンを引き取って育てている。カツラとは仲がよく、一緒にジャングルにミュウを探しに行ったこともある。詳しくはフジろうじん#マンガにおけるフジろうじん節を参照。
- ポケモン大好きクラブ会長
- ポケモンが大好きで、ギャロップと一緒に入浴したり寝たりしている。レッドがクチバシティを訪れたときには勢いでレッドを名誉会員に任命。詳しくはポケモン大好きクラブ会長#マンガにおけるポケモン大好きクラブ会長節を参照。
- サカキ
- ロケット団のボスであり、トキワシティのジムリーダー。地面タイプの使い手。表の顔は親切だが、裏の顔は冷静で策士的。ミュウツーなど伝説のポケモンを使ってカントー地方の支配を試みる。レッドを部下にしようとしていた。バトルのテクニックは他のジムリーダーとは段違いに高い。詳しくはサカキ#マンガにおけるサカキ節を参照。
- マチス
- ロケット団3幹部のひとりで、クチバシティのジムリーダー。電気タイプの使い手。第1巻ではサント・アンヌ号の船長として数多くの船乗りたちを従え、クチバシティのポケモンを奪っていた。ロケット団のポケモンの運搬を担当。シルフカンパニーではサンダーを使って戦った。詳しくはマチス#マンガにおけるマチス節を参照。
- キョウ
- ロケット団3幹部のひとりで、セキチクシティのジムリーダー。毒タイプの使い手。第1巻ではおつきみやまに登場し、変な薬を注入してポケモンを凶暴化させる実験を行っていた。忍者の子孫であると言っており、主君に忠実であることを主義としている。シルフカンパニーではフリーザーを使って戦った。詳しくはキョウ#マンガにおけるキョウ節を参照。
- ナツメ
- ロケット団3幹部のひとりで、ヤマブキシティのジムリーダー。エスパータイプの使い手。それと同時にナツメ自身もエスパーの能力を持っており、心の目で物を見ることができる。サカキを気に入っている。ロケット団の本部があるヤマブキシティを守るため、バリヤードに町全体をバリアで覆わせていた。シルフカンパニーではファイヤーを使って戦い、さらに伝説の鳥ポケモン3体を合体させることに成功。詳しくはナツメ#マンガにおけるナツメ節を参照。
- カツラ
- ロケット団の科学者で、グレンタウンのリーダー。炎タイプの使い手。クイズが大好き。自分の遺伝子からミュウツーを作り出すが、その責任感に耐え切れずロケット団から脱走する。その後は心を入れかえて4人目の正義のジムリーダーとなる。遺伝子の反応でミュウツーの居場所がわかる。詳しくはカツラ#マンガにおけるカツラ節を参照。
- リョウ&ケン&ハリー
- ロケット団のマチス隊・キョウ隊・ナツメ隊の中隊長。独特のポーズを決めて登場する。勢いがいいが、いつも失敗ばかりしている。
伝説のポケモン
- サンダー
- 無人発電所に棲んでいた伝説の鳥ポケモン。マチスに捕獲され、シルフカンパニーでレッドと対決する。体内に蓄積されている電気エネルギーは他のポケモンとは比べ物にならず、マチスのマシンガンの無限の電力源として活躍した。
- ファイヤー
- 炎を操る伝説の鳥ポケモン。一度狙った獲物はとことん追いかける、凶暴な性格。攻撃力に優れ、高いスピードを活かして敵の攻撃を素早く回避するなど、抜群の戦闘能力を誇る。シルフカンパニーではナツメの手持ちとなり、フリーザーやサンダーと融合して3鳥合体攻撃を披露した。
- フリーザー
- ふたご島に棲んでいた伝説の鳥ポケモン。氷の力は1つの部屋をまるごと凍らせるほど強力。味方をすり抜け、敵だけを凍らせる冷気を撃つことができる。休むときは自分自身を氷付けにして外敵を阻む。キョウに捕獲され、シルフカンパニーでグリーン・レッドと対決する。
- ミュウツー
- ロケット団の科学者だったカツラがバイオの力で作り出したポケモン。絶大な戦闘能力を持つ。ミュウツーの体内にはカツラの細胞が溶け込んでいるため、2人の間には不思議な絆がある。体の周りに球形のバリアを張る、念の力を固めて武器を作り出す、念力を渦状に発生させて巨大な竜巻を作る、など様々な特技を持つ。特にミュウツーのサイコウェーブは巨大な竜巻で敵を中心部分に引き入れてねじ切り、同時にミュウツー自身の身を守る攻守一体の大技。